会社設立時の定款認証のための5つのポイント

会社設立時の定款認証のための5つのポイント

目次
1 定款認証とは
2 公証役場と定款認証とは
3 定款認証を受ける公証役場
4 定款認証に必要な書類
5 定款認証の手順

定款認証とは

定款認証とは

株式会社設立など、法人を作ろうと考えたときには、定款を作成しなければなりません。

定款とは、法人を運営していくうえでの根本的な規則や決まりごとを記載した書類で、会社の発起人が話し合って内容を決定します。
その書類と内容について、手続きを踏んで認証を受けることで、法律的に効力が発生して公的に認められるのです。

定款には、絶対的・相対的・任意的の3種類の記載事項があります。

絶対的記載事項とは、その内容を決定して記載しなければ、定款としては認められない絶対条件についての項目です。
法人設立の目的や商号、所在地、発起人の氏名など、法人としてこれがなければ始まらない根幹に関した内容になります。

相対的記載事項は、記載しなくても定款としては認められます。
しかしその内容には、取締役会や監査役などの設置とその期間、株式の譲渡制限など株式の扱いに対する重要な定めが含まれています。
そして定款で内容を定めなければ、それらについて決めても、効力が発揮されることはないのです。任意的記載事項は、記載しなくても定款として認められ、定款以外で定めても効力が発生する事柄です。
しかし定款に記載することで、その内容をより明確に周知するという役割を担います。
発起人が最初に決定した定款は、原始定款と呼ばれます。

しかしそのままでは、法務省に設立登記の申請はできません。
公証役場で認証を受けたものでなければ、法務省は定款として受理してくれないからです。
絶対的記載事項だけを記載しても定款としては認証されますが、法人としては成り立ちません。
法務省に定款は受理されても、今度は設立登記で、取締役や株式の扱いについて記載しなければならない必要が出てくるためです。
1度定款として認証されると、内容を変更するためには、再度公証役場でチェックを受けて認証の受け直しを行わなければなりません。ですから、原始定款は慎重に作成する必要があるのです。

公証役場と定款認証とは

公証役場と定款認証とは

公証役場は、中立な立場で公的な証書の作成や認証を行う国家機関です。
公証人が執務していて、定款の認証だけではなく、遺言書や土地の売買の契約書などの作成や認証にも関わり、契約や事実関係についてのトラブルを防ぐ役割を果たしているのです。
公証人は、司法試験に合格し、裁判官や弁護士などの職業に就いて長年実務経験を積んできた法律のエキスパートが、法務大臣に任命されてなることができる公務員です。

しかし公証人は事務所を開き、仕事の手数料を受け取るという独立採算制で収入を得ています。
ですから公証役場という名前でも、役所にいくのではなく、各地にある公証役場に出向かなければ、法人設立のための定款の認証はしてもらえません。
認証を受けると、その定款は正当な手続きを取って決められたのだと、公的に証明されたことになります。認められることで、定款はその内容に実行力を持てるのです。

定款の認証は、公証人だけしかできません。
そのため法人を設立するなら、しっかりした定款を作成し、公証人に認証されるのが重要な第一歩となります。

日本の公証人制度は、ヨーロッパなどの国々の制度であるラテン系に属するとされ、公正証書の作成が職務のメインのひとつです。
それに対して、アメリカやイギリスなどのアングロサクソン系公証人制度は、認証方面に特化している制度となっているので、公正証書は作りません。
そこでラテン系の制度で公証人になる場合は、法曹資格や実務経験が重視されますが、アングロサクソン系では、法律関係の資格や経験はそれほど重んじられていないのです。
そのためアングロサクソン系公証人制度を採用している国では、日本とは違い法人設立に当たって、公証人による定款の認証が必要ない場合もあります。

定款認証を受ける公証役場

定款認証を受ける公証役場

定款を作成し終わって認証を受ける際には、どこの公証役場に依頼しても良いわけではありません。

公証人は全国各地で職務に従事していますが、そのうち法人設立のための定款を扱えるのは、その法人の住所となる所在地を管轄する法務局に所属する公証人だけとなっているのです。
もし所在地ではない区域の公証人に定款を認証してもらえたとしても、公的にはその定款は無効となってしまいます。
認証を受けた後で、法人の所在地がその公証人の管轄外の住所に変更になった場合にも、法務省は定款を受理してくれません。
新たな住所の管轄区域の公証人に、一から認証を依頼し直さなければならなくなるのです。

定款は、以前は紙での書類作成しか許されていませんでしたが、現在では電子定款でも認証が可能になっています。
電子定款とは、パソコンなどで読める形で作成された定款です。

しかし、公証人すべてが電子定款の認証を請け負えるわけではありません。
電子定款の認証ができるのは、法務大臣に指定を受けた公証人だけです。
ですから電子定款の認証を希望する場合には、設立する法人の所在地の管轄区域で、なおかつ指定を受けた公証人に事務を行ってもらわなければならないのです。
管轄内に指定公証人のいる公証役場が存在しないなら、電子定款を作成したくても紙の書類で定款を作らなければ、望む住所での法人設立はかなわないということになります。

電子定款の認証を受ける場合には、事前に定款のチェックを受けることが多いです。
これは紙の定款と違って電子定款は、記載ミスなどがあっても、すぐには訂正ができない状態になっているためです。
そこで電子定款のデータを送信する前に、入念なチェックを行ってもらう必要があるのです。
紙の定款でも、原案を元に、作成内容について公証人と話し合いをしたり、原案のチェックを希望したりすることはめずらしくありません。

定款認証に必要な書類

定款認証に必要な書類

定款を認証してもらうためには、定款のほかに、発起人の印鑑証明書と収入印紙が必要な書類となります。

定款は3部用意し、1部は公証役場に控えとして残されます。この控えとなる定款に、収入印紙を貼ります。
公証役場に残す定款は、「原本」として課税されるためです。
戻される2部の定款は、それぞれ法人で保存する原本とコピーという扱いになり、課税はされません。
定款認証で必要になる収入印紙の金額は、一律4万円となっています。コピーの定款は、登記申請の時に使います。電子定款の場合は、収入印紙は不要となっています。

印鑑証明書は、発行後3カ月以内のもので、発起人全員の分を用意しなければなりません。
登記の申請でもコピーではなく原本が必要になるため、取得するときに複数枚発行してもらえば手続きが速やかになるでしょう。

それ以外に認証の際に持っていくものとしては、発起人の実印と身分証明書があります。
定款に誤字などがあって訂正するときには、本人による訂正印の押印がいるからです。公証人に支払う手数料も用意しましょう。

定款を認証してもらうときには、原則的には公証役場に発起人全員で出向かなければなりません。
しかし何らかの理由でいけない発起人がいる場合、その発起人は委任状を作って託すことで、代理人を立てられます。
欠席する発起人の委任状と印鑑証明書だけでなく、代理人の印鑑証明書と身分証明書も用意しておきましょう。

電子定款に関しては、申請はオンライン上で行うことになりますが、その定款の受け取りで公証役場に足を運ばなければなりません。
その時に用意するのは、電子定款のデータを入れるためのディスクなどの記録媒体と、法人保存用、登記申請用の定款のプリントアウト2部、そして印鑑証明書と実印、身分証明書です。
電子定款の場合は、受け取りにいくのは発起人全員ではなくても良いことになっています。
代表者1人でも受け取りは可能なので、そのような場合には、それ以外の発起人の委任状と印鑑証明書を忘れないようにしましょう。

定款認証の手順

定款認証の手順

定款を認証してもらうためには、公証役場に連絡して公証人と、認証を受ける日時を決めます。

できれば発起人全員がいけるスケジュールを組むのが最適です。
定款を持っていく前に、FAXなどで内容について最後のチェックを行ってくれる公証役場もあります。

定款の認定時には、細かい訂正がつきものです。
あらかじめ定款の末尾に発起人全員の捨印が押印されていれば、訂正が容易になります。
訂正には発起人全員分の訂正印がいりますが、訂正箇所を記載する場所は、訂正が必要となった部分でなければならないという決まりはないからです。
すでに押印のある定款の末尾にまとめてしまえば、楽に訂正ができます。
特に、代理人を立てている状態で訂正しなければならなくなったときには役に立ちます。
認証を受け終わり、2部の定款を受け取って公証人に手数料を支払えば、定款認証は完了します。

電子定款の場合は、事前に公証人にチェックしてもらった定款を、定められた形式で電子ファイルにして、そのデータを法務省のオンライン申請ページを通して送ります。
申請ページを利用するには、ユーザー登録や特定のソフトのダウンロードをし、データ送信のための環境を整えなければなりません。
申請者用のガイドラインもダウンロードできるので、よく読んで間違いのないように準備をしましょう。

電子定款のデータを送信した後、アポイントを取った公証人に会うために公証役場を訪問するのは、紙の定款の認証の場合と同様です。
定款の受け取りは、オンライン上ではできません。
認証に立ち合い、認証を受けた電子定款を持参したディスクなどの記録媒体に格納してもらって、手数料を支払えば手続きは終了となります。

まとめ

定款の認証自体には、さほど難しい手続きはいりません。
定款がしっかり作成できていれば、公証役場でそれほど長い時間もかからず、即日認証されるでしょう。

しかしそれは、定款が必要な内容と事項を満たしていればこそ。

不備が指摘されて認証されなかったり、認証されても、後日訂正が必要となったりすることがないように、公証人にあらかじめ定款のチェックなどをきちんとしてもらってから認証に臨みましょう。
また認証の条件には合っていても、登記申請や実際の会社運営に支障が出る定款を作成しては意味がありません。
公証人はそのような点についてもアドバイスしてくれるので、定款の内容に疑問があれば相談してみることをおすすめします。

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