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役員の構成は節税上有利になるようになっているか確認しましょう

▼目次

事業が軌道に乗ってきたことによって所得税の負担も大きくなってきたことから、法人成りを検討し始めたという個人事業主の方も多いと思います。

個人事業主として活動をしていたときには、事業から生じる利益は事業所得として社長個人が所得税を負担することになります。

一方で、事業を法人化した場合には、社長個人は役員として会社からお給料(役員報酬)を受け取り、所得税を負担するとともに、会社側は法人税を負担することになります。

今回は、事業を法人化した場合に注意しておくべき税金計算のポイントについて解説させていただきます。

法人化によって税金の負担はどう変わる?

上でも少し説明させていただいたように、個人事業主として活動する場合と、法人として活動する場合とでは、税金計算の仕組みが以下のように異なります。

個人事業主の場合

事業から生じた利益を「事業所得」として、社長個人の所得税を計算します。

法人の場合

事業から生じた利益のうち、社長個人が受け取るお金は「役員報酬」として法人の利益から差し引きします。

残った法人の利益に対しては法人税が、社長個人が受け取った役員報酬に対しては「給与所得」として所得税が課税されます。

役員報酬の金額を大きくすれば法人税の負担は小さくなりますが、その代わりに社長個人が負担する所得税の金額は大きくなります。

一方を立てれば他方が立たないという関係になりますから、役員報酬の金額は当期の事業の損益状況をできる限り正確に把握しながらシミュレーションをしながら決める必要があります。

個人事業主として活動をしていたときには事業から生じたキャッシュについてはすべて社長のポケットマネーとしても問題はなかったわけですが、法人化をした後には良くも悪くも会社と社長個人とが分離することが求められることになります。

損金として処理できる役員報酬のルール

上で「役員報酬の金額は当期の事業の損益状況をできる限り正確に把握しながらシミュレーションをしながら決める必要がある」という説明をさせていただきました。

役員報酬の金額は「1年に1回しか変えられず、事業年度が始まってから3ヶ月の間に決めなくてはならない」というルールがあります。

例えば、12月末日が決算日である法人の場合には、1月~3月の間に役員報酬の金額を決めなくてはなりません。

上でも見たように、役員報酬の金額は法人の事業の状況をできる限り把握して決める必要があります。

例えば、事業が赤字なのに役員報酬をたくさん出す、ということになると税金の負担上損をする可能性があります。

一方で、事業が好調なのに役員報酬の金額が極端に小さくなっているということになると、本来は負担する必要のない法人税を負担するということにもなりかねません。

もちろん、期首から3ヶ月のタイミングで事業の損益について正確に把握するというのは通常難しいでしょうから、できる限りの範囲で損益を予測するという側面は否めませんが、前事業年度の実績値なども参考にしながら適切な役員報酬の金額を決定することが税金の負担を軽くすることにつながります。

家族を役員にするときの注意点

家族で事業を行なっているという事業者の方の場合、奥さんや子供を役員とするケースも少なくないでしょう。

そのような場合には、その人が実際に担当している仕事の内容から考えて、一般常識と著しく異なるような金額の役員報酬を設定しないよう注意しておかなくてはなりません。

というのも、非常識に大きな金額を役員報酬として家族に支払っているようなケースでは、税務調査によって支払った役員報酬を法人の費用(損金)として処理することが認めない形で修正を求められる可能性があるためです。

例えば、会社の経理を奥さんに手伝ってもらっているような場合に、奥さんに役員報酬を毎月200万円出す、というようなことは一般常識的に考えて大きすぎる金額といえます。

また、従業員とほぼ同じ仕事をしているのにもかかわらず、その従業員と比べて著しく大きい金額を役員である家族には支払っているというような場合も問題になる可能性が高いでしょう。

まとめ

今回は、会社設立時に役員報酬を決めるときの注意点について解説させていただきました。

役員報酬をいくらにするか?は会社と社長個人の税金負担に大きな影響を与えるとともに、会社と経営者個人の分離というデリケートな問題に属することでもあります。

実際に役員報酬の金額を決める際には顧問税理士などと損益のシミュレーションをできるかぎり正確に行いながら進めるようにしてください。

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