公告の方法について

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公告の方法について

▼目次

株式会社を設立する場合、事業年度が終わるごとに作成される決算書などを公告(誰でも見られる状態にすること)を行わなくてはなりません。

実際には上場企業でない限り決算書を一般に公開している企業は少ない…というのが現状なのですが、法律上は公告を行わないと100万円以下の科料が課せられてしまうという扱いになっています。

会社設立時にはこの公告をどのような形で行うのかを決め、定款に記載しておくことができます(必ず記載しなくてはならないわけではありませんが、記載しなかった場合には後で説明させていただくように「官報による公告」を選択したことになります)。

今回は、会社設立にあたって公告方法を選択する際の注意点について解説させていただきます。

なお、決算書の公告を行わなくてはならないのは株式会社のみで、合同会社の場合には公告を行う必要はありません(合同会社は合併などの重要な変更があったときにのみ、公告の義務があります)。

選択できる3つの公告方法

会社設立時に選択できる公告の方法としては次の3つがあります。

  • 1. 官報による公告
  • 2. 新聞等による公告
  • 3. インターネットによる公告

以下、順番に解説させていただきます。

なお、会社が公告を行う事項としては、貸借対照表などの決算資料のほか、会社の定款変更や吸収合併といった会社の組織変更に関することなどがあります。

これらの2つの情報はそれぞれ異なった公告方法をとることが認められています(後で説明させていただくように、決算公告についてはインターネット公告、その他の公告については官報による公告といった形をとることも可能です)。

1. 官報による公告

官報とは、政府が発行している新聞のようなものです。

失踪宣告をした人や、自己破産による免責を受けた人たちの情報を掲載するなど、国が公にするべきと判断した情報を社会全体について知らせるためのものです。

定款に公告の方法を特に定めなかった場合には、この官報による公告方法を選択したことになります。

2. 新聞等による公告

新聞等による公告方法を選択する場合、「当社の公告は、~新聞に適時掲載する方法によって行う」というように、どの新聞に載せるのか、ということまで決めておく必要があります。

新聞に自社の情報を載せるためには多大な広告費用がかかりますから、中小企業の場合は新聞等による公告を選択する会社はほとんどないのが実際のところです。

たとえば、日本経済新聞に自社の公告を掲載してもらうとすると、一番小さいスペースでも30万円程度の公告料が必要になります。

ただし、会社の吸収合併などの手続きを行うときには、もとの会社の債権者に対して個別に催告の手続きをとる手間を省くために、この新聞等による公告を行うケースはあります(こういうやり方をダブル公告といいます)。

3. インターネットによる公告

会社が公告を行うべき情報としては、決算公告と、それ以外の公告(こちらの方が重要です)とがあります。

後者についてインターネットによる公告を選択しようとする場合には、法務大臣の指定を受けた電子公告調査機関(新日鉄住金ソリューションズ株式会社や、日本公告調査株式会社、株式会社ファイブドライブといったような会社が該当します:法務省のホームページで会社の一覧を確認することができます)から調査を受けなくてはなりません。

一方で、決算公告についてはインターネット公告を選択した場合にもこれらの調査会社の調査は必要ないとされています。

そのため、決算公告についてはインターネット公告を選択し、その他の公告については官報による公告を選択するという形をとっている会社も少なからずあります(この方法が発生する費用としてはもっとも安上がりになります)。

まとめ

以上、会社設立時に決めておくべき公告の方法について解説させていただきました。

本文でも説明させていただいた通り、公告選択の方法によってはその都度コストが発生する形になってしまうこともありますから注意が必要です。

現実には非上場の会社については自社の決算情報などをその都度公告していると言う会社は少数派ですが、法律上は株式会社である以上必ず公告は行わないとならない(公告を怠った場合には100万円以下の科料が課せられます)ということになっていますから、注意しておきましょう。

このように、会社設立に関するルールには意外に見落としがちなポイントが多くありますから、実際に会社設立の手続きを行うときには司法書士などの専門家にアドバイスを受けながら行うのが適切です。

専門家に依頼した場合には専門家に対して支払う料金が発生することになりますが、会社設立後になって定款変更などの必要が出ると登記費用などが追加で発生してしまうこともありますから、安全を重視するなら専門家を利用するのがおすすめです。

最近では司法書士の料金も格安になってきていますから、相談することを検討してみると良いでしょう。

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