なぜ起こる黒字倒産、なぜ倒産しない赤字企業

なぜ起こる黒字倒産、なぜ倒産しない赤字企業

東京商工リサーチが、2012年に倒産した企業の財務データ分析した調査結果によると、赤字だった起業の割合は55.3%でした。約半数の会社は赤字ではないのに黒字で倒産しています。

なぜ、利益が出ているのに倒産してしまうのでしょうか? 一方で、赤字決算を発表する企業がありますが、赤字でありながら倒産はしていません。この事例は、決して特殊ではありません。同じく東京商工リサーチによると、2012年度の倒産していない企業の実に26.2%が赤字決算でした。

損益計算書で黒字だから安心していると、突然の倒産に見まわれる可能性があります。黒字倒産を避けるためにも、このからくりをしっかり理解しておくことが必要です。

黒字倒産が起こる理由

一般的に倒産とは「返済(支払)しなければならない債務の返済(支払)を自己資金でまかなえず、借入もできずに会社の経営が行き詰まった状態」です。
黒字決算なのに倒産になり、赤字なのに倒産しない理由は、会計上の収入と支出が、現金の入金と出金と一致していないことが原因で起こります。

つまり、たくさん仕入して、売上をたくさんあげても、仕入代金の支払いが1ヶ月先で、売上の入金が3カ月先であれば、自己資金で手当てできず、銀行などからの借入ができないと仕入代金が払えないので、倒産状態となります。実際は、その後、銀行取引停止処分を受けたり、裁判所に破産手続きなどを申請したりすることで対外的には倒産となります。

一方、会計上は、同一会計期間に仕入、売上が発生していると、赤字販売していない限り黒字決算となります。また、売れると思って大量に商品を仕入れて、在庫をたくさん持つと、この仕入費用は販売するまで、会計上は支出として計上されないので赤字になりません。しかし、仕入代金の支払は発生し、現金がないと黒字倒産状態になります。

赤字なのに倒産しない理由

黒字倒産の一方で、赤字でも倒産しない企業があります。その主たる理由は以下のとおりです。

・現金資産がたくさんある。
・赤字でも担保になる資産があり銀行から融資を受けることができる。
・赤字でも増資で資金調達ができる。

しかし、赤字状態が長く続くと、いずれは赤字倒産することになります。

黒字倒産を防ぐには

黒字倒産する会社が2012年度の実績で約半数あることは、会計上、黒字決算であっても倒産しないための注意を払わなければならないことを示しています。

では、どうすれば黒字倒産を防ぐことができるでしょうか? そのためには、経営者は自社のキャッシュフロー(流出するお金と流入するお金の流れ)を正確に把握して、現金不足にならない経営努力を行うとともに、キャッシュが足りなくなることが予測される場合に備えて、あらかじめその対策を立てることが必要です。

キャッシュフローの把握に役立つのが、キャッシュフロー計算書です。倒産しないためには、損益計算書や貸借対照表よりも重要性が高い財務諸表です。

キャッシュフローを良い状態にするには、仕入代金の支払いをできるだけ先に延ばし、売上はできるだけ早く入金して貰える努力するとともに、無駄な投資や過剰な仕入にならないように注意し、前払いのビジネスを増やすことで実現できます。キャッシュフローを常にプラスにすることで倒産を防げます。このことは、経営者のもっとも大事な仕事と言えます。

参考:
黒字倒産を防ぐ「キャッシュフロー計算書」の作成
http://sogyo5.money-c.com/contents/33.htm

2年に倒産した企業、赤字比率が55.3%、約半数が債務超過…2012年東京商工リサーチ
http://response.jp/article/2013/04/09/195567.html

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